百合ラブスレイブ わたしだけの委員長 (二次元ドリーム文庫)
あらおし悠
キルタイムコミュニケーション (2017-02-01)

百合ラブスレイブ わたしだけの委員長 (二次元ドリーム文庫)
2017年2月発売の二次元ドリーム文庫の新刊です。
読み終わったので、レビューです。

タイトルでも分かると思いますが、男性主人公はいない女性だけの百合作品です。

主人公兼ヒロインの「真桜」(まお)は、勉強嫌いでおしゃれや遊びに気を取られがちな今時の女子学生です。
そんな中、真桜はクラスメートの「怜那」(れいな)が百合作品に興味があるらしい姿を偶然目撃する事に。

ちょっとした悪戯心で、怜那にその事を指摘する中で、事態は思わぬ方向へと向かう事となる展開です。

登場ヒロイン


登場するヒロインは…
  • 麻倉 真桜」(あさくら まお)
  • 新条 怜那」(しんじょう れいな)
がいます。

真桜は、ファッションなどに夢中な今時の女子学生です。
生まれつきのウェーブした髪、茶髪だったり、露出した恰好などから、誤解を受ける事も。
直情的な所があり、熱くなると周りが見えなくなってしまう面も。

怜那は、真桜のクラスメートであり、クラス委員長です。
真面目で冷静沈着な態度を崩さない事から、クラスからは浮いた存在となっています。
女性同士の恋愛物などに興味を持っています。

その他に真桜の友人の女子2人もいるんですが、ここでは省略(汗)

ストーリー展開


展開的には、真桜が委員長である怜那の秘密を知った事から物語が動き出す流れですね。
その秘密が、怜那が女性同士の恋愛物…、いわゆる百合作品などと呼ばれる様な物に興味を抱いている事だったんですね。

真桜がそれを知ったのは、本当に偶然からでした。
たまたま寂れた商店街の隠れた本屋に向かう怜那の姿を目撃したのです。
まぁ、その時は本屋に向かうなんて分からなかった訳ですが、何故こんな場所にわざわざ?という疑問から生じた好奇心で真桜は彼女の後を追っていた、と。

そこでの怜那の姿は、普段無表情とも言える様な冷静な彼女とは違う、真剣な表情をして商品を吟味している意外な姿でした。
そうなると、いったい彼女は何をそこまで真剣に選んでいるのか? 何を見ているのかという興味が湧く訳ですね。

それが、百合作品だったと(汗)

まさかの展開に戸惑う真桜でしたが、別にそれに嫌悪感を抱く訳でもなく、そんな一面があるんだという感覚ではいたんですね。
しかし、事態は思わぬ方向に転がっていく事となります。

つい悪戯心と好奇心から、真桜は怜那に秘密を守るために本に書いてある様な愛撫を強要してしまったんですね(汗)
勿論、そこまで最初は本気ではなかったですが、その場の熱に浮かされた事で真桜の身体は既に興奮していたんですね。
そのまま、半ば脅しの様な形で怜那に愛撫をさせたのですが、それがあまりにも大きな快感だった事から、以来真桜はその快感が忘れられなくなり、次第に怜那を意識し始める事となる流れですね。

Hシーン


Hシーンは、怜那との行為が描かれています。

行為的には、百合作品なので、男性主人公相手の様な行為は当然ないですね。
上記にある様に、最初の怜那との関係性は、仲良しとかではなく、脅迫じみた始まり方だったんですよね(汗)

まぁ、百合作品を買っている所を見られて、愛撫を命じられるとか、怜那からしたら脅迫以外の何物でもないですな(汗)
なので、序盤は特に両者…、というか怜那からの反応は芳しくないですね。
彼女からしたら、購入していた事をネタにして、絡んできたみたいな感じに見えますしねぇ。

一方で、真桜の心情としては、これまた複雑。
悪戯心から始まった、この関係性なだけに怜那に対して罪悪感もありますし、反して彼女を更に悪戯したい感情もある訳ですね。
そして、一度彼女に愛撫してもらった快感を忘れられない真桜は、その後も怜那に何だかんだと言って、関係を持ち続ける事となる流れになっています。

そんな歪な関係を続ける中で、真桜にはある心情の変化が…。
気づけば、いつも怜那の事を考える様になり、その時の行為の快感を思い出し、身体を持て余す事になる訳ですね。
これは、もう恋心に限りなく近い感情であるとも言えますが、真桜自身にはそれには思い至っていないだけに、その感情を持て余す事に。

それと同時に怜那に対して、強い感情を抱く一方で、怜那との関係は微妙な関係を行き来する事になり、読んでいるこちらがやきもきしちゃいますね(汗)
もう真桜も怜那も不器用なんですよねぇ、初めての事だから仕方ないんでしょうけども(汗)
特に真桜の大事な場面でうっかり失言などのミスで、近づき始めた怜那との距離がまた離れちゃったりするのを繰り返す事になるのがね(汗)

そこら辺の想いのすれ違いの描写の多さも、女性同士のやり取りならではですね♪
元々、半ば脅して始まった様な関係性なのも影響しての描写なだけに、そこからどう恋仲に発展していくのかってのも見所ですね。


行為の主導権としては、この関係のきっかけになった分、真桜が主導権を握る傾向が強いですね。
怜那としては不本意ながらも、それに応えて相手をするって流れになっているものの、怜那も気の強い面も見せて、一部では反撃したりなどの展開もありつつ、お互いを愛撫する展開となっていますね。

真桜は、ぱっと見派手な見た目なだけに経験豊富と思われがちですが、元々結構初心というか性にはあまり明るくないんですね。
むしろああいう系統の本とか読み漁っている怜那の方が知識は凄いですね(汗)
それだけに、女性同士の行為とかなんて興味もない中で戯れに味わってみた行為にハマってしまい、その感情で怜那を振り回したりする結果になるなど、真桜のキャラクターが思春期の男子に見える(汗)

でも、この絡みの美しさは男子では絶対に出ない魅力ですよねぇ♪
異常にぶっとんだ行為ではないんですけども、男子と女子では出せない特有の淫靡さを強く印象付ける描写ですね。
ふたりのキスシーンであったりとか、派手な行為でもないはずなのに、下手な行為よりもよほどインパクトがありますね♪
そこに至るまでの過程も含めて、しっかりとした読み応えですね。

挿絵


挿絵は「鈴音れな」さんが手がけています。
PCゲームの原画や表紙絵のイラストなどの活動をされているみたいですね。

可愛らしく繊細な絵柄なんですけれども、色気もしっかり感じられる絵柄ですね。
特にトーンで表現された、淫靡な雰囲気、上気する頬、赤らめる表情などは魅力的ですね♪

この表情が、余計に行為の盛り上がり…、彼女たちふたりの世界が表現してますね。
やはり、この手の作品には色気ってのは大事な要素ですからねぇ。
ただ可愛らしいだけではなく、色気と色気のぶつかり合いってのが男女の関係とは一味違う妖しい魅力を発しています。

普段の行為以外でのちょっとほのぼのした時間を過ごす、可愛らしいふたりと、行為中の艶っぽさのギャップが凄いですね。
見た目もどこか大人びたものを感じさせる、良い表情をしていますねぇ♪

挿絵数:14枚

総評


全体的には、百合という特殊なジャンル作品なので、万人向けではないのは確かですが、読み応えのある作品だと思いますね。

特にこういう同性相手などの、普通の人らには応援されにくい(理解されない)関係性の話って、どこかに切なさの様な、特別な雰囲気が感じられるのが魅力でもありますね。
それがより一層お互いの存在を求め、綺麗なだけではない恋愛の側面を見せてくれるのも、こういう作品の醍醐味ではないかと思いますね。

ある意味、男性女性の関係性よりも純粋というか、繊細で酷く脆い所があると思うんですね。
そういう紆余曲折の末に結ばれるヒロインたちの物語ってのは、やはり読み応えがあって見入ってしまう力がありますね。

この手の作品が好みであれば、中々楽しめると思いますよ♪

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